「機動武将まじかる☆呂布リン!」
          第4回 『ふしぎなちんきゅうクン(仮)』Aパート
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          シーン1 裏山(その1)
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          (呂布・赤兎と李粛が距離おいて対峙)
          (呂布はおびえながらも勇気を振り絞る)
          呂布:あ、あなた だれっ?
          李粛:こんな所でまた赤兎馬と会うとはな
          赤兎:な、何の用!?
          李粛:ん?なんだその子供は
          赤兎:・・・

          (李粛は薄笑いを浮かべる)
          李粛:まあいい あのお方の命令は『戻って来ればよし、さもなくば始末せよ』だ

          (李粛を睨む赤兎の顔に冷や汗がつたう)
          李粛:俺としては今すぐこの場でお前を始末したいんだがな
          呂布:ね、ねえ赤兎ちゃん、あの人だれ?
          赤兎:玉璽を悪用しようとしてる奴等の一人よ

          (赤兎は呂布の前にかばうように立つ)
          赤兎:(ほーちゃんはまだ戟の使い方を熟知してない)
          呂布:ふぇ・・・ど、どうしよう
          赤兎:(今ここで李粛と一戦交えるのは危険だわ)
          李粛:さぁ、どうする?
          赤兎:今更、あんた達なんかに力を貸すと思ってるの?
          李粛:決まりだな

          李粛:消えろ

          (赤兎は李粛が言い終わる前に、呂布を連れて脇にある林の中へ飛び込む)
          呂布:せ、赤兎ちゃん!?
          赤兎:こっち!
          李粛:待てっ!

          (木々の間を走りぬける呂布と赤兎)
          (すぐ後を追いかける李粛)

          (呂布と赤兎はランダムに走る方向を変えて李粛を引き離そうとする)
          (呂布と赤兎は薮の中へ飛び込んで隠れる)

          李粛:赤兎馬、どこへいった!出てこい!
          (李粛、気づかずに素通りして木々の奥へと姿を消す)

          赤兎:これで少しは時間がかせげるわね
          呂布:赤兎ちゃん、あの人もぎょくじをねらってるの?
          赤兎:そう 正確には狙っているのはあいつが使えている奴なんだけど
          呂布:ど、どうしよう?
          赤兎:できればやっつけたい所だけど・・・今は逃げる事を考えましょう
          呂布:黒い影の時みたいにはいかない?

          (赤兎、首を左右に振る)
          赤兎:あれはまぐれと考えたほうがいいわ
          赤兎:いくらほーちゃんの武力が強くても、ちゃんと使いこなせないと
          呂布:でも・・・ここにずっとかくれているわけにはいかないよ?
          赤兎:隙を見て逃げましょ
          呂布:どうやって
          赤兎:バラバラに逃げるの あたしが囮になるわ
          呂布:えっ
          赤兎:あいつの狙いはあくまであたし だからほーちゃんは逃げられるわ
          呂布:そんな!あぶないよ!
          赤兎:あたしの足ならあいつを振り切れる

          (呂布、涙目になる)
          呂布:そんなぁ・・・
          赤兎:大丈夫だから ね?

          (呂布、しばらく考えてみる)
          呂布:・・・
          赤兎:・・・
          呂布:・・・わかった でも赤兎ちゃんぜったいぶじに逃げてね!
          赤兎:うん、任せて!

          (呂布と赤兎は薮の中から周囲の様子をうかがう)

          赤兎:いい? いくわよ
          呂布:うん
          赤兎:それっ!

          (2方向に別れて呂布と赤兎は同時に走り出す)
          (ガサガサと草木の葉や枝が擦れる音が派手に響く)

          (音に感づいた李粛が反応する)
          李粛:そこか!

          (李粛、音のする方向へ走る)

          (李粛の視界の先に誰かが葉や枝を揺らしながら奥へと去る)
          (李粛、速度を上げて距離を詰める)
          (あと一歩という所まで近づいた所で李粛はおもむろに手を伸ばす)

          李粛:逃がさん!
          (李粛は片手で前方の何者かの襟首をわし掴み)
          (そのまま投げ飛ばす)

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          シーン2 裏山(その2)
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          (林の中を陳宮が歩いている)
          (どうやら辺りを眺めて何かを捜しているようだ)
          陳宮:方向はこちらで合っているますね
          陳宮:そう簡単にやられるとは思いませんが、急がないと

          (陳宮、立ち止まり何やら足元で細工をしている)
          陳宮:これでいいでしょう 手間はかかりますがより確実です

          (李粛の「逃がさん!」という声が遠くから聞こえる)
          陳宮:近いですね 予想通りです

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          シーン3 裏山(呂布)
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          呂布:きゃああああぁぁぁっ!?

          (投げ飛ばされた呂布は地面に尻餅をつくように落ちる)
          (『ドスン』という音がする)
          呂布:ひゃんっ!

          (呂布、涙目)
          呂布:あいたたた・・・
          呂布:なんかもう、さいきんこんなのばっかり・・・
          (呂布、近づいてくる李粛に気づく)
          呂布:あっ!
          李粛:お前はさっきの子供! 赤兎馬はどうした!?
          呂布:さ、さあ?
          李粛:力ずくで吐かせてやろうか?

          (地面に尻をついたままの呂布に李粛が近づこうとする)
          (すると李粛の背後の林の奥からガサガサと音がする)
          李粛:そっちか!
          呂布:だめ! 赤兎ちゃん!

          (李粛、林に飛び込む)
          李粛:赤兎馬め!

          (呂布、慌てて立ち上がり李粛の後に追おおうとする)
          (木の陰から陳宮の声がする。但し呂布はそれが陳宮だとはわからない)
          陳宮:そっちへ行ってはなりません

          (呂布は辺りを見回す)
          呂布:だ、だれっ?

          陳宮:・・・
          (陳宮、無言でその場を去り、李粛の去った方向へ音も立てずに向かう)

          呂布:そ、そうだ さっきやったみたいに気配を
          (呂布はしばらくの間、目を閉じる)

          呂布:・・・だれもいない・・・?

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