「機動武将まじかる☆呂布リン!」
第8話 『わたしのぶりょくはいちばんだもん(仮)』Bパート
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シーン1 昼休み(体育館裏)
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(体育館の裏手に呂布歩いてくる。そのすぐ斜め後ろを陳宮が呂布の顔色をうかがいながら歩いてくる)
(二人とも無言。表情も硬い)
(特に陳宮が硬い表情をしている)
(陳宮、歩きながら頭の中でこの後の状況を予想してみる)
陳宮:(呂布さんに、あの時の事を詰問されるのでしょうか)
(陳宮の脳裏に董卓の屋敷での出来事が蘇る)
陳宮:(呂布さんに嫌われてもしょうがないですね・・・)
陳宮:(でも呂布さんに嫌われるなんて・・・)
(陳宮、首を振って浮かんだ考えを振り払おうとする)
陳宮:(いえ、そうではなくて! えーと、その、そう!)
陳宮:(呂布さんとの繋がりが切れると戦略上の問題が発生します!)
(陳宮は自分に対して言い訳を展開させる)
陳宮:(そうです! あくまで戦略上の話です!)
陳宮:(呂布さんは決してそれ以上の存在では・・・)
陳宮:(存在では・・・)
(陳宮、思考停止)
陳宮:(・・・)
陳宮:(でも、いくらあの時やむを得なかったとしても、嫌われて当然な事をしてしまいました)
陳宮:(いや、だから、好きとか嫌いとかじゃなくて!)
陳宮:(・・・)
(陳宮、呂布を見る)
(呂布の横顔は緊張している)
(陳宮、また思考停止)
陳宮:(・・・)
陳宮:(呂布さんは僕をどう思ってるんでしょうか?)
(歩いていた呂布が立ち止まる)
呂布:このあたりでいいかな
(陳宮も慌てて足をとめる)
(呂布、陳宮の方へ振り返る)
(呂布は陳宮の顔を見る)
(陳宮の固い表情を見て呂布も更に緊張の度合いが増す)
呂布:(どうしよう なんか、どきどきしてきちゃった)
呂布:(『ごめんねっ なんでもないのっ』とかいっっちゃおうかな)
(呂布、口を真一文字に結び考えを改める)
呂布:(ううん だめ! そんなの、だめ!)
呂布:(陳宮クンもここまで来てくれたんだから、ちゃんとそうだんしなきゃ!)
(呂布、一旦息を吸い込んで気持ちを落ち着ける)
呂布:あの、陳宮クン
(陳宮、思考を中断されて我に返る)
陳宮:えっ! あっ はい
(呂布は申し訳なさそうにうつむいて言う)
呂布:あっ あの、ごめんね こんな所によび出して
陳宮:いえ、構いません
呂布:・・・
陳宮:ど、どうかしましたか?
(呂布、また一呼吸置く)
呂布:あのね
陳宮:は、はい
(陳宮、最悪の事態が頭によぎる)
(陳宮の頭の中でのみ響く声開始)
呂布:『陳宮クンがあんなことする人だなんておもわかったわ!』
陳宮:『あ、あの時は他に方法が思いつかなくて』
呂布:『いいわけなんて聞きたくないわ』
陳宮:『呂布さん!』
(呂布、陳宮を睨む)
呂布:『陳宮クンなんてきらい!』
(陳宮の頭の中でのみ響く声終了)
(陳宮、覚悟を決める。陳宮の顔に一筋の冷や汗が滴る)
呂布:あの そうだんしたいことが、あるの
陳宮:えっ? 相談 ですか?
呂布:うん・・・いい?
陳宮:はい
陳宮:(あれ? 予想と違いますね)
(陳宮、呂布の意外な言葉を聞き、やや当惑する)
呂布:じつは、わたしのお友だちのことなの
呂布:その子、はじめてあった時はじめんにうまってたんだけど
陳宮:え? 地面ですか?
(呂布、慌てて訂正する)
呂布:あっ あの じめんはどうでもいいの
陳宮:そ、そうですか?
陳宮:(どうやらあの事ではなかったようですね)
(陳宮、前回の事ではないと判り安堵して小さくため息)
陳宮:ふぅ そうだったんですか
呂布:ん? どうかしたの?
陳宮:いえ、何でもありません 続けて下さい
呂布:うん それで、その子ってすごくしんせつでね 色んなことを教えてくれたり、手伝ってくれたりしてくれたの
陳宮:・・・
(呂布の表情が少し明るくなる)
呂布:その子ってすっごく足がはやいの すごぉくはやくてだぁれもおいつけないの
呂布:それにわたしがこまった時とかも、すぐにかけつけてくれるんだよ
呂布:だから、わたし、その子となかよしだとおもってた
(呂布の表情が急に曇る)
呂布:その子、ついこの間までなんでも話してくれたのに
陳宮:・・・
(呂布の表情はさらに沈鬱なものになる)呂布:さいきんはなにかかくしごとをしてるような、そんな気がするの
陳宮:隠し事、ですか
呂布:うん わたしにもかんけいしてることだとおもう
陳宮:直接、訊ねたりはしたんですか
呂布:うん なんどか きいてみたの
呂布:でも、
(呂布、うつむいしまう)
呂布:なんにもおしえて くれないの
陳宮:・・・
呂布:わたしがね、なんど聞いても
(呂布の声が震えてだんだんと涙声になる)
呂布:「ごめんね」っていうだけで
呂布:ひっく
呂布:ぜんぜん、なんにも、教えてくれないの
(呂布の両目にうっすらと涙がにじんでくる)
呂布:わたし、きらわれちゃったのかな
呂布:ひっく
呂布:なかよしだとおもってたの、わたしだけなのかな
呂布:ひっく
呂布:わたし どうしたらいいのか、わかんない
(呂布、顔を上げて陳宮を見る)
(呂布の涙は頬を伝って水滴となり、地面に落ちていく)
(陳宮、ポケットに手を入れハンカチを取り出す)
陳宮:呂布さん、大丈夫ですから
(陳宮、ハンカチで呂布の涙を拭う)
呂布:・・・あ
陳宮:事情は大体解りました
呂布:うん・・・ひっく
(陳宮、やさしく微笑む)
陳宮:呂布さんはその友達の事をどう思ってますか?
呂布:わたしは・・・ひっく
呂布:だいじなお友だちだとおもってる
陳宮:ではその友達をもう少しだけ信じて待つ、と言うのはどうでしょうか
呂布:まつの?
陳宮:はい
(陳宮は言葉を選んで答える)
陳宮:教えてくれないのは、何か事情があると思うんです
呂布:・・・
(陳宮は呂布の涙を拭きながら続ける)
陳宮:いつか機会が来れば、教えてくれるんじゃないでしょうか
呂布:・・・
(陳宮は自分の事と重ねる)
陳宮:だから、もう少しの間だけ、待ってくれませんか?
呂布:・・・まってれば、いつか、こたえてくれるの?
(陳宮、頷く)
陳宮:はい きっと答えてくれると思いますよ
(呂布は陳宮見ながら涙目で呟く)
呂布:うん・・・わかった わたし、まってみる・・・
呂布:くすん
呂布:陳宮クン・・・ありがとう・・・
(呂布は涙を拭う陳宮の手に自分の手を添える)
陳宮:そんな、お礼なんて結構ですよ
(呂布、徐々に泣き止む)
(呂布はまだ目に涙があるが表情には笑いが戻って来ている)
呂布:ううん ありがとう、陳宮クン
(呂布は陳宮の手を押さえる)
呂布:もう、だいじょうぶだから
陳宮:そうですか
呂布:ごめんね ハンカチ、よごしちゃった
陳宮:いえ 大丈夫ですよ
呂布:あらってかえすね
陳宮:そんな、僕は気にしませんよ
呂布:ううん あらわせて、おねがい!
陳宮:そうですか? じゃあいつでも構いませんから
(呂布は陳宮の手からハンカチを受け取とろうとする)
(呂布と陳宮は自分の手を見る)
(二人はお互いに手を握り合ってる事に気づく)
呂布:あっ、手・・・
陳宮:え?
(再び、相手の顔に視線を戻す)
(呂布と陳宮は見つめあう)
(お互いに顔が赤くなる)
陳宮:えーと、その
呂布:陳宮クン・・・あの、わたし
(突如、建物の陰から張遼がひょっこりと顔を出す)
張遼:あー! ここにいたんだぁ!
呂布:あ!
陳宮:張遼さん?
(慌てて離れる二人。二人とも赤い顔のままうつむく)
(張遼が手を向かって来る)
張遼:やっほー! 陳宮くーん!
(張遼、二人の方へ駆け寄り、立ち止まる)
(張遼、陳宮に向かって微笑みながら話しかける)
張遼:良かったぁ ここにいたんだぁ
陳宮:何かご用ですか?
張遼:うん 陳宮くんにお願いがあって
陳宮:なんでしょうか
張遼:それはね・・・
(張遼、挑戦的な目つきで呂布をチラリと見る)
張遼:あらぁ? 呂布さんもいるのぉ?
呂布:(むっ なによ、とつぜん出てきて)
張遼:まぁ、いいわ
(張遼は陳宮に視線を戻す)
張遼:陳宮くんに学校の案内をお願いしたいの
陳宮:はぁ
張遼:私、まだこの学校の事、よく解らなくて
陳宮:じゃあ、後ほど
張遼:えー!? 今じゃダメなのぉ?
陳宮:すいません、僕は呂布さんと話の途中なので
(張遼、呂布の方を見る)
張遼:ねぇ、呂布さん! 話ってもう済んだでしょ?
呂布:えっと、その、いちおうは・・・でも
張遼:じゃあ陳宮くんは私んび付き合ってもらってもいいわね
呂布:えっ!?
張遼:じゃあ行きましょ!
(張遼、陳宮の腕に抱きついて引きずるように連れて行く)
陳宮:ちょっと! 張遼さん!
呂布:あ 陳宮くん!?
(張遼、呂布に不敵な笑みを向ける)
張遼:じゃあね! 陳宮くんは私の用事に付き合って貰うから!
陳宮:あっ 呂布さん、後でまた
張遼:陳宮くん! こっちの方へ行きましょ!
(張遼、陳宮を強引に引っ張っていき建物の角を曲がって呂布の視界から消える)
呂布:あっ 陳宮クン・・・
(呂布は胸の前で両手を握りしめる)
(その手には陳宮のハンカチが握られている)
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シーン2 放課後の教室
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(帰りのホームルーム中)
教師:それじゃあ、皆、車とか気をつけて帰りなさい
日直生徒:きりーっ
(教室の全員がガタガタと席を立つ)
日直生徒:れーっ
日直生徒:ちゃくせーきっ
(教師は教室を出ていく。生徒達は帰り支度をしたり、教室を出て行ったりしている)
(呂布、自分の席で鞄に筆記用具や教科書等を詰めて帰り支度)
(後ろの座席からから生徒Aが呂布を呼ぶ)
生徒A:ね、ほーちゃんどうだった?
呂布:なんのこと?
生徒A:昼休みよ 陳宮くんと話できた?
呂布:うん、いちおう・・・
生徒A:そう じゃあ少しはうまくいったみたいね
呂布:どうして?
生徒A:だって、ほーちゃん昼休み過ぎてからため息しなくなったから
呂布:そうかな
生徒A:うん! 万事解決したんでしょ? よかったわね
呂布:え えーと、まあ・・・
(呂布は陳宮を横目で見る。陳宮も帰り支度をしている)
生徒A:どうしたの?
呂布:その、お話はできたんだけどね
生徒A:『だけど』?
呂布:その後、じゃまされ・・・ううん、なんでもないの
生徒A:そう?
呂布:うん、とにかく、もう大丈夫だから
生徒A:それならいいけど・・・じゃ、私これからクラブ活動だから
呂布:うん、行ってらっしゃい
(呂布は生徒Aを送り出す)
(呂布、帰り支度を済ませて陳宮を見る)
呂布:(あの後、陳宮クンは張遼さんと一緒にどうしたのかな)
(陳宮、鞄の蓋を閉じると呂布の方を見る)
呂布:(えっ 陳宮クン、こっち見てる!?)
(陳宮、立ち上がって呂布に近づく)
陳宮:あの、呂布さん よかったら一緒に帰り
張遼:陳宮くーんっ!!
(張遼、後ろから陳宮に抱きつく)
陳宮:おわっ
張遼:一緒に帰りましょっ うふふっ
陳宮:僕は、そのっ
張遼:私、この近所もよく知らないの だから教えて ね?
陳宮:え、ちょっと
張遼:じゃあ行きましょっ!
陳宮:呂布さ
張遼:じゃあねーっ 呂布さーん
(張遼はまた陳宮を引きずって行く)
呂布:あ・・・もう!
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シーン3 帰路
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(呂布は不機嫌気味で歩いている)
呂布:(もう! なんなのよ、いったい)
呂布:(陳宮クン、張遼さんとベタベタしすぎよ!)
呂布:(だいたい張遼さんて陳宮クンになれなれしいのよ!)
呂布:(陳宮クンもいやならことわればいいのに!)
(呂布が歩いている道の先に二人の人影)
(二人ともそれぞれ一本ずつ手には布に包まれた棒状の物を持っている)
(一本は先端が蛇のように曲がりくねっており、もう一本はゆるい円弧を描いている)
(二人の胸には名札があり各々『関羽雲長』『張飛翼徳』と書かれている)
関羽:ちょっとごめんなさい
呂布:え?
関羽:ご存知でしたらで良いのですけれども・・・
張飛:あのね、「呂布」って名前の子、知ってる?
呂布:ふぇ? 呂布?
張飛:そう 「呂布奉先」っていう名前の子なの
張飛:張飛たち、その子を探してるの
(呂布、手を打つ)
呂布:あー それなら・・・
関羽:え、もしかしてご存知!?
張飛:ね、お願い! 張飛たちに教えて!
(呂布、自分を指差す)
呂布:わたしのことだとおもうよ
関羽・張飛:えっ!
(呂布はニコニコしながら自己紹介)
呂布:わたし、呂布奉先っていうのよ
(関羽・張飛、途端に身構える)
関羽:意外と簡単に見つかりましたわね!
(関羽・張飛、布を外して青竜刀と蛇矛構える)
張飛:あんたが呂布ね! 覚悟!
(呂布、慌てふためく)
呂布:あの、どういうこと?
(張飛が先に飛び掛ってくる)
張飛:えいっ!
呂布:きゃっ!
(呂布、反射的に戟を取り出す)
(張飛の矛が呂布に鋭い一撃を浴びせる)
呂布:くっ!
(呂布は張飛の一撃を受け止める)
張飛:やるわね!
張飛:これならどう!?
(張飛は二撃三撃と呂布に矛を振り下ろす)
呂布:きゃあっ!
(呂布はこれらの攻撃も全て受け止める)
(張飛、驚く)
張飛:何なのこの子! あたしの攻撃を受け切るなんて!
呂布:ちょ、ちょっと待ってよ!
関羽:頑張って、張飛ちゃん! 私も手伝いますわ!
(関羽が横から青竜刀で薙ぐ)
呂布:あ、あぶないってばー!
(呂布、関羽の青竜刀を受け流す)
関羽:何て武力なの!?
張飛:気をつけて! この子、只者じゃないわ!
呂布:あなたたち、いったいだれなの?
関羽:私達は恆を成敗しに来た義勇軍よ!
呂布:と、とうたく!?
張飛:知らないとは言わせないわ!
呂布:しってるというか、なんていうか
張飛:そんな事で張飛を騙そうとしたってダメよ!
関羽:張飛ちゃん、私はこっちから、あなたはそっちから!
張飛:解ったわ!
(関羽と張飛が左右二手に分かれて同時に呂布を攻める)
関羽:お覚悟!
張飛:えいっ!
(呂布は左右から関羽と張飛に攻撃される)
呂布:きゃああ!
(呂布、その斬撃・打突をことごとく防ぐ)
呂布:ちょっと、やめてよ!
張飛:関羽ちゃん! 油断しちゃダメ!
関羽:解ってるわ! えいっ!
張飛:世の為人の為、お兄ちゃんの為! 成敗するわよ!
(呂布は数十合に渡って関羽・張飛の攻撃と渡り合う)
(戟を振りながら呂布は問い掛ける)
呂布:なんであなたたち、こんなことするのっ!?
(張飛も打ち込みながら答える)
張飛:そんなのっ、決まってるでしょっ!
(関羽も同様に打ち込みながら答える)
関羽:そうよっ、恆の手下は許しませんっ!
(関羽と張飛は同時に呂布に斬りかかる)
呂布:わたしそんな人の手下じゃないもんっ!
張飛:うそよっ、この間李粛と一緒だったでしょっ!
呂布:それはよびだされただけだもんっ!
関羽:あなた、その後屋敷に行ったそうじゃないっ!
呂布:行っただけよ! わたし、そこからにげたの!
張飛:その時に手下になったのね!?
呂布:ちがうもんっ! わたし、あんな人きらいだもん!
(遠くから一人、声をあげて近づいてくる)
声:おーい! 待って!二人とも!
関羽:あっ お兄様!
張飛:お兄ちゃん!
(劉備、息を切らせる)
劉備:はぁはぁはぁ あー、やっと追いついた
関羽:お兄様、どうしたの?
劉備:とにかく、二人とも待つんだ その子は違うよ
劉備:その子は、董卓の、手下じゃ、ないんだって
劉備:はぁはぁはぁ
張飛:そんな・・・
呂布:あなた、だれ?
劉備:あっ 僕はこの子たちの兄で劉備玄徳って言うんだ
この子たちが勘違いをして君に迷惑をかけちゃったね ごめんね
呂布:かんちがい?
劉備:うん 恆の手下に『呂布奉先』っていうもの凄く強い武力の持ち主が
いるらしい・・・
そういう話を二人が聞いて、そのまま飛び出しちゃって・・・
関羽:あの話って違うのですか!?
張飛:だって、私たち、別の恆の手下から直接聞いたのに
劉備:そうか、二人とも偽情報を聞かされたんだね
僕もあの彼から聞かなければ信じてしまう所だったよ
劉備:とにかく、ほら二人とも『ごめんなさい』って謝りなさい
(関羽と張飛、武器を引く)
関羽:大変失礼いたしました
張飛:ごめんなさい・・・
(呂布も戟をしまう)
呂布:わかってくれたなら、いいの
呂布:じゃあ、わたし、ようじがあるからこれでかえるね
もしこんどあった時は、ふつうにお話しましょ
(呂布は笑顔で手を振って自宅の方向へ歩き去っていく)
(劉備・関羽・張飛の三人は呂布の姿を見送る)
張飛:あのね、お兄ちゃん あの子、すっごく強いの!
劉備:そうなの?
関羽:そうよ、お兄様
実は私達二人がかりでもあの子に一撃も浴びせられなかったの
(劉備、仰天する)
劉備:えっ!? 関羽ちゃんと張飛ちゃんの二人がかりで?
張飛:うん
劉備:へぇ・・・それは凄いんだね
じゃあもし本当に恆の手下だたら大変な事になってたかも知れないね
関羽:もぉ! お兄様ったらのん気なんだから!
劉備:あっ ごめんごめん
(張飛は腰に両手を当て、頬を膨らませる)
張飛:全く、お兄ちゃんは張飛がついてないとダメなんだから〜
でもね、何かあったら張飛が守ってあげるからね!
関羽:私だってお兄様には指一本触れさせませんわ!
劉備:ありがとう、二人とも
(その様子を陰から見守る人影)
人影:・・・
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第8話終了
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