(「機動武将まじかる☆呂布リン!」スペシャル 特別企画 のロゴ)

          (画面はどこかの録音スタジオ内の廊下)
          (スタジオ入り口の扉の前に赤兎が立っている。赤兎、マイクを持っている)
          (赤兎、一礼)
          赤兎:皆さんこんばんわ! 今回は「機動武将まじかる☆呂布リン!」スペシ
             ャルとして特別の「呂布リン」収録風景を皆さんにお見せしちゃいたい
             と思いま〜す! ではさっそく現場に潜入しましょう・・・

          (扉を開いて中に入る赤兎。カメラも後に続く)
          (スタジオ内にはスタッフが機械のパネルの前に陣取り作業中)

          (赤兎、先ほどより声を潜める。わざとらしい赤兎)
          赤兎:お〜っと、今は「呂布リン」の収録中だったようです あ、見えますか?
             向こう側に見慣れた人がいるみたいですよ

          (カメラ、横に振る)
          (ガラス越しにブースの中にいる呂布が見える)
          (よく見ると他の出演者もブースの中にいる)

          赤兎:邪魔にならないようにそ〜っと入りたいと思います・・・

          (赤兎、防音扉を開けてブースの中へ入っていく)
          (ブース内にはスクリーンがあり、音のない「呂布リン」が映写されている)
          (出演者は全員、台本を持って待機している)

          (今は呂布と陳宮が録音用マイクに向かって交代で台詞を吹き込んでいる)
          (二人とも真剣な表情)
          呂布:『あ、あのさっ 陳宮クンっ!』
          陳宮:『はい?』
          呂布:『も、もし よかったら わたしたちと』
          陳宮:『え?』
          呂布:『おべんとうを』

          (その場面に潜めた赤兎の声が被る)
          赤兎:あー 丁度今、ほーちゃん、じゃなかった 呂布さんの場面のようです
             ね〜 真剣な表情をしてます 勉強もあの感じなら・・・っとと、何で
             もありません

          (呂布と陳宮がマイクから離れる)
          (スピーカーからスタッフの「はい、カット!」の声がする)

          (呂布と陳宮、リラックスした表情になり談笑を始める)
          (そこへ赤兎のマイク)
          赤兎:呂布さん、こんにちわ!
          呂布:あ、赤兎ちゃん・・・どうしたの? 「呂布さん」なんて
          (赤兎、小声で呂布に注意する。そっと離れる陳宮)
          赤兎:ちょっと、ほーちゃん! 今日はいつもと違って特別インタビューの日よ!
          呂布:あ そっか!

          (赤兎、咳払いして改めてマイクを向ける)
          (その隙に他の出演者達はブースの外へそろりと出て行き、そのまま廊下の方
          へ出て行ってしまう)

          赤兎:えー、呂布さん、こんにちわ!
          (呂布、笑顔で応じる)
          呂布:どうも、こんにちわ! 呂布奉先です!
          赤兎:本日はお忙しい中、お話をして頂きありがとうございます
          呂布:いいえ、こちらこそ いんたびゅーなんてしてもらってありがとうございます

          赤兎:早速ですが今回の劇場版呂布リンですが・・・
          呂布:げきじょうばんですか?
          赤兎:はい。まず初めて劇場版の話を聞いた時はどう思いましたか?
          呂布:えっとですね、びっくりしちゃいました

          赤兎:びっくりしました?
          呂布:はい。いまもふつうの呂布リンはやってるんですけど、まさかげきじょ
           うばんをやるなんて、ぜんぜんおもってなかったです
          赤兎:最初は誰から聞きましたか

          呂布:お兄ちゃんです。がっこうからかえってきたらいきなり、『こんどはえ
             いがだぞー』っていわれて はじめは『またお兄ちゃん、わたしをだま
             そうとしてるのかなぁ』っておもいました
          赤兎:呂布さんは騙されやすいんですかね

          (呂布、苦笑いをうかべ答える)
          呂布:うーん、そうですね、わたしってだまされやすいみたい


          赤兎:劇場版はまだ製作中との事ですが、何か面白いエピソードはありましたか?
          (呂布、楽しそうに語る)
          呂布:えっと、こんかいはゆうえんちでのおはなしなので、いろんなのりもの
             やあとらくしょんがみられて、とってもおもしろかったです
          赤兎:それは楽しそうですね
          呂布:あ、でも、おばけやしきはこわかったです あんまりいきたくなかった
             んですけど、しかたなくいきました
          (呂布、ちょっと困り顔になる)

          (赤兎、首を傾げる)
          赤兎:あら? 確か家でこんな事言ってなかった?
          呂布:え?
          赤兎:『おばけやしきで陳宮クンにだきつい・・・
          (呂布、真っ赤になって赤兎の口を押さえる)
          呂布:わわわ! そ、それはないしょ! だめ!

          (赤兎、呂布の手から逃れる)
          赤兎:ムグググ・・・わ、わかったから!
          (呂布、胸を撫で下ろす)
          呂布:はぁ〜 あぶなかった・・・

          (赤兎、カメラに向かって謝る)
          赤兎:どうやら劇場版の話なのでまだ内緒だったようです
          (呂布、小さく赤兎に言う)
          呂布:ないしょ! ずっとないしょだよぉ!

          (赤兎、気にせずマイクを呂布に突きつけるように出す)
          赤兎:それで、もしかしてお化けは苦手ですか?
          呂布:もぉ、赤兎ちゃんてば・・・はい。えっと わたし、こわいのは・・・
             ちょっとにがてです

          (付き添いで一緒に来ていた呂布の兄の声がスピーカーから漏れる)
          呂布の兄:『猪武者の癖に何言ってんだか』

          (呂布はガラスの向こう側にいる兄に向かって文句を言う)
          呂布:わたし、いのししむしゃじゃないもん! もぉ!
          (呂布の兄、そっぽを向く)

          (赤兎、笑いながら尋ねる)
          赤兎:愉快なお兄さんですね
          呂布:でも、わたしのことをすぐ『いのししむしゃ』っていうんですよぉ こ
             まったお兄ちゃんです

          (赤兎、何かを思い出したように)
          赤兎:あ、そう言えば今日はお姉さんも付き添いで一緒ですよね 呂布さん達
             は仲がいいんですね
          呂布:え そうですか?

          (呂布、ちょっと考えてみる)
          呂布:うーん、別にふつうだとおもいますけど、どうなのかな あ、でもやっ
             ぱいいほうなのかなぁ・・・お姉ちゃん、どう?
          (呂布はガラスの向こう側の姉の方を向いて尋ねる)

          (付き添いで一緒に来ていた呂布の兄の声がスピーカーから漏れる)
          呂布の姉:『良いと思うわよ』

          (呂布、赤兎のマイクに向き直る)
          呂布:それじゃあ、なかがいいってことにします。お兄ちゃんもとくべつにい
             いってことにしといてあげるね
          赤兎:良かったですね、お兄さん

          赤兎:そうだ、学校のクラスメイトとも仲はいいですか
          呂布:はい うちのクラスはだんしもじょしもなかよしです
          赤兎:学校は楽しい?
          呂布:はい わたし、べんきょうはにがてだけど、たいいくのじかんはだいす
             きです

          (呂布、笑って付け足す)
          呂布:あ、あとおひるやすみもだいすき! みんなであそんだりします
          赤兎:クラスメイトとも仲が良いんですね
          呂布:はい
          赤兎:そうですか

          (赤兎、普通に質問を続ける)
          赤兎:ちなみに今、好きな男の子はいますか?
          呂布:えっ・・・!?


          (呂布、小声で赤兎に言う。呂布の声は焦っている)
          呂布:ちょっと、赤兎ちゃん! そんなしつもん、うちあわせのとき、なかっ
             たじゃない!
          (赤兎も小さな声で言い返す)
          赤兎:事情が変わったの
          呂布:そんな、わたし、きいてないよ!
          赤兎:いいから! ほら、続けるわよ!
          呂布:あ ちょっと!

          (赤兎、何事もなかったように再開)
          赤兎:で、どうなんですか?
          呂布:その・・・
          赤兎:どうも噂に聞く所では陳宮く・・・
          呂布:わー! だめだってば! わー! ひ、ひみつです!
          (呂布、真っ赤になる)

          赤兎:さてと、ほーちゃん・・・じゃない、呂布さんをからかうのはこれくら
             いにして話題を変えてみます
          呂布:もぉー!
          (呂布、赤くなって頬を膨らませ、『おぼえてなさいよ』という感じでちょっ
          とだけ赤兎を睨む)
          赤兎:呂布さんは休みの日、どんな風に過ごしてますか?
          呂布:しょ−がないなぁー 赤兎ちゃんは・・・

          (呂布、元の表情に戻って答える)
          呂布:えー、おともだちとあそびにいったり、おそとにでないひは、おうちでおそうじし   たり、おりょうりしたりしてます
          赤兎:掃除や料理ができるんですか? ちょっと意外ですね もしかして家事が得
              意とか?
          呂布:かじ? 火はにがて・・・え? お姉ちゃん、なに?

          呂布の姉:『そうじゃなくて、お家の手伝いの事よ 料理とか』

          呂布:あっ、そういうこと? ありがと、お姉ちゃん えっと、あんまりじょ
             うずじゃないんですけど、なんていうか、そういうことするのってすき
             です たのしくて
          (呂布、照れ笑いしながら付け加える)
          呂布:でも・・・むずかしいおりょうりとかは、まだれんしゅうちゅうなんで
             す えへへ
          赤兎:そうですか? 聞いた話によると年齢の割には結構な腕前だとか・・・
          呂布:そんな、わたしお姉ちゃんとくらべたらぜんぜんへたっぴですよ? で
              もいつかはいまよりももっとも〜っとじょうずになりたいです
          赤兎:上達するといいですね
          呂布:はい おかし作りとかももっとじょうずになりたいです

          赤兎:なるほど 他にも何か好きな事とかありますか
          呂布:えっと、うんどうしたり、おそとへでたりとかもすきです こんどなに
             かのくらぶにはいろうかなってとおもってます」
          赤兎:入ろうと思ってるクラブは?
          呂布:まだきめてないんですけど、やっぱり・・・からだをうごかすところが
             いいです
          赤兎:色々やりたい事があるんですね。
          呂布:はい! わたしってよくばりなのかもしれませんね

          赤兎:では最後に皆さんに一言、お願いします
          (呂布、カメラ目線)
          呂布:えっと、呂布リンをおうえんしてくれてるひと、ありがとうございます
             わたし、これからもいっしょうけんめいがんばるから、もしよかったら
             みてくださいね

          赤兎:本日はありがとうございました
          呂布:こちらこそ、ありがとうございました
          (お互いに礼をする)
          (カメラに向かって手をする呂布と赤兎)

          (カメラが呂布と赤兎から遠ざかる)
          (遠ざかりながらマイクが呂布と赤兎の声を小さく拾う)

          呂布:赤兎ちゃん、あんなのきいてないよ
          赤兎:何言ってんの! せっかくチャンスだったのに
          呂布:そんなことしなくていいから もぉ〜
          赤兎:あ まだカメラ回ってるわよ
          呂布:え!? ええ!?

          (「機動武将まじかる☆呂布リン!」スペシャル 特別企画おわり のロゴ)